2021年6月16日 公開
薮塚木材工業(株)、他1社|群馬県伊勢崎市
【業種】 遊技機器用木枠製造
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 33億円内外(2社合計)
特別情報東京版(R3.6.2)で既報の同社と、特別情報東京版(R3.1.29、R3.2.12)で既報の関連会社(株)K.テクニカ(法人番号:8030001024665、群馬県佐波郡玉村町樋越475-1、同代表、昭和51年11月設立、資本金1,000万円)は、6月14日に東京地裁へ破産手続開始を申し立て、同日破産手続開始決定を受けた。負債総額は、同社が25億円内外、(株)K.テクニカが8億円内外、2社合計で33億円内外。申立代理人は石橋 武征、松田 紘和の両弁護士(石橋法律事務所、東京都港区新橋1-17-1 内田ビル6階、TEL 03-3519-6828)。破産管財人は佐藤 真太郎弁護士(佐藤真太郎法律事務所、東京都港区西新橋1-6-12、TEL 03-6257-3811)が選任された。
昭和38年5月に設立した木製品製造業者。主にパチンコ・パチスロなどの遊技機器を設置する際に使用される木製のキャビネットや外枠を主体に製造する他、床材なども取り扱っていた。大手遊技機器メーカーからの受注を得て営業基盤を確立。取引先の人気機種の受注の有無によって大きく変動する業況にあって、近年の年商は6億~9億円内外で推移していた。ヒット機種の安定受注や、一時期は樹脂製に移行していたキャビネットの需要が割高感から木製キャビネットに見直されるなどの後押しもあって令和元年12月期の年売上高は16億円内外を計上した。
今年に入っても木くず処理に焼却炉の建設が続けられるなど設備投資は旺盛で、先行投資にかかる金融債務の負担は重く資金繰りが悪化していた。そのような中、令和2年には新型コロナウイルス感染拡大の影響からパチンコホールの相次ぐ休業により、遊技機器の入れ替えを手控える動きが加速し受注状況も悪化していった。更に、(株)K.テクニカとの間の不透明な取引が、金融機関や取引先に明るみに出るなどしたことで主要取引先との関係も悪化していた。そうした中、5月末に一部に支払いの遅れが生じ、6月初めには(株)K.テクニカと同様に連絡が取れにくい状況が続いていたが、今後の見通しが立たないことから今回の措置に至った。
同社が製造するキャビネットの組み立てを行っていた(株)K.テクニカも今年に入り資金多忙の風評が聞かれていたが、連鎖し事業継続を断念した。
業種 | 遊技機器用木枠製造 |
倒産形態 | 破産手続開始決定 |
所在地 | 群馬県伊勢崎市上植木本町745 |
設立 | 昭和38年5月 |
創業 | 昭和35年 |
従業員 | 25名 |
代表者 | 大石 松平 |
資本金 | 3,500万円 |
年商 | 16億円内外(1/12) |
負債総額 | 33億円内外(2社合計) |