2021年3月3日 公開
東証1部の美容室チェーンF社~業績不振のなか役員が相次いで逝去|特別情報
8期連続赤字となる中、昨年6月から今年2月にかけて、副社長と常務が相次いで亡くなっている。現名誉会長のX氏が、東京オリンピックが開催された昭和39年10月10日に開業したのが始まりで、首都圏や支社のある福岡、大阪などを中心に約120店舗の美容院を展開している。平成15年3月期に過去最高となる146億円の売上高を計上するとX氏は会長に退き、後任社長に長男のY氏が就任した。順当な世代交代に見えたが同業他社との競合から業績は伸び悩み、名誉会長となっていたX氏が26年に代表権のある会長に復帰してY社長と経営再建にあたることとなった。しかし、その後も業績の改善がみられなかったため、28年にX氏が名誉会長に退き、Y氏は代表取締役会長(CEO)に就任、代表取締役社長(COO)には営業畑出身で副社長のZ氏が昇格した。直近3期の業績は連続赤字で、令和2年3月期からGC疑義注記が付けられている。同年4月に新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が出されると、対応に追われていたU副社長が6月1日に61歳で死去した。当社によれば、死因は持病の悪化とのことである。U氏は経営企画・経理財務部門を管掌するCFOで、直後に開催された定時株主総会では再任される予定であったが、U氏の後任を据えることはなかった。月次の売上高は二桁の減収が続き、雇用調整助成金や家賃の減額要請のほか、税金や社会保険料の納税猶予制度を利用し、金融機関に対しては財務制限条項の適用猶予の同意を取り付けることで凌いできた。そして今年2月11日には・・・
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