2020年12月16日 公開
東証1部のクリーニング事業P社~コロナ禍直撃で多額の営業赤字見通し|特別情報
前期は春の衣替え期に冬物衣料のクリーニング需要が落ち込んだため最終赤字を計上し、役員報酬の一部返上などで経営責任を取った経緯があるが、今期はコロナ禍で営業損益が55億円もの赤字見通しとなり、無配に転落することとなった。子会社の合併や固定資産の売却など急ピッチのリストラを進めており、関心を集めている。クリーニング事業については、在宅勤務の浸透でワイシャツなどビジネス衣料の需要が落ち込んでいる。4月7日からの緊急事態宣言で大半の店舗を一時休業したことも響いた。もうひとつの柱であるレンタル事業(ホテル、レストラン、会社等のユニフォームやシーツ、ホーフ等のクリーニング付レンタルを取扱う事業)についてもリネンサプライ部門が取引先ホテルの稼働率の大幅な低下に連動し、売上が大きく減少している。このため今年1-9月期決算では売上高が前年同期比22.2%減にとどまり、39億円の最終赤字となった。自己資本比率は前期末から約10ポイントダウンの14.5%と財務体質も悪化が顕著。有利子負債は165億円で前期末より33億円余り増加した。すでに中間決算時点でシンジケートローンに付された純資産の金額に係る財務制限条項に抵触したため、以降の四半期報告書に「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載が行われている。取引行は期限の利益喪失による一括返還請求権は放棄したものの、リストラ圧力が高まるのは避けられない。実際、横浜地区のリネンサプライ子会社と不動産事業子会社をそれぞれ今年10月と来年1月に吸収合併して合理化を図るほか、先月には大阪市中央区北浜の再開発エリアに所有する賃貸ビルを11億円で売却することも正式決定した。また、10月28日には・・・
続きを読むには特別情報の会員申込みが必要です。
詳細は小社までお問合せください
特別情報とは
「倒産してからでは遅い」という声をよく聞きます。
たしかに与信管理や審査では事前の兆候について社内外からの幅広い情報収集は不可欠ですが、現実にはなかなか容易ではありません。
実は東京経済の「特別情報」は、独自の取材ルートと確かな実績で長年にわたり金融機関・総合商社をはじめとする審査のプロたちから一目置かれています。
審査マンの心強いパートナーとして、「特別情報」のご活用をお勧めします。
詳しくはお気軽にお問合せください。
無料お知らせメール登録
債権・動産譲渡登記リスト、問合せ集中ランキング、特別情報が更新されたことをお知らせするメールサービスを実施しております。 メールサービスの登録は無料です。お気軽にお申込み下さい。