2020年10月14日 公開
東証1部の素材メーカーG社~コロナ禍で財務悪化進む|特別情報
平成29年3月に企業再生ファンドから優先株で400億円の出資を受け、傷んだ財務体質の立て直しにめどがついたはずだったが、ここにきて新型コロナウイルスの影響で自動車用事業に強い逆風が吹き、前期と今期の第1四半期(4-6月期)で多額の赤字を計上したため再び財務が悪化している。ここにきて一部仕入先に支払延期を要請したとの話も出ており、資金繰りも厳しそうだ。4-6月期の営業キャッシュフロー(CF)は306億円のマイナスで、フリーCFの赤字額は467億円に達した。この結果、6月末の有利子負債は4,723億円と3カ月で446億円も増加。財務の安定性の指標であるネットDEレシオは7.78倍で3月末の5.22倍から一段と悪化した。これを受け、格付会社は当社の発行体格付を「BB+」から「BB」に引き下げ、方向性もネガティブとしている。6月末時点のキャッシュと融資枠の未使用分の合計は1,100億円程度あり、ただちに資金繰りに行き詰るわけではないが、今期中に返済しなければならない長期借入金は427億円、リース負債は68億円もある。さらに前期の支払利息は118億円に達しており、優先株の配当負担も重い。優先株は一部買入消却したものの、配当率は5.5%と定められており、前期は配当金を16億5,000万円も支払った(普通株は無配)。さらに今期の配当率は6.5%に引き上げられる決まりだ。支払延期のうわさについて…
続きを読むには特別情報の会員申込みが必要です。
詳細は小社までお問合せください
特別情報とは
「倒産してからでは遅い」という声をよく聞きます。
たしかに与信管理や審査では事前の兆候について社内外からの幅広い情報収集は不可欠ですが、現実にはなかなか容易ではありません。
実は東京経済の「特別情報」は、独自の取材ルートと確かな実績で長年にわたり金融機関・総合商社をはじめとする審査のプロたちから一目置かれています。
審査マンの心強いパートナーとして、「特別情報」のご活用をお勧めします。
詳しくはお気軽にお問合せください。
無料お知らせメール登録
債権・動産譲渡登記リスト、問合せ集中ランキング、特別情報が更新されたことをお知らせするメールサービスを実施しております。 メールサービスの登録は無料です。お気軽にお申込み下さい。