2020年7月30日 公開
日本ビニル工業(株)|埼玉県久喜市
【業種】 ビニールレザー製造
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 16億1,600万円内外
特別情報北関東版(R2.5.14)他で既報。7月29日にさいたま地裁へ破産手続開始を申し立て、同日破産手続開始決定を受けた。申立代理人は綾 克己弁護士(ときわ法律事務所、東京都千代田区大手町1-8-1 KDDI大手町ビル19階、TEL 03-3271-5140)。破産管財人には永野 貴行弁護士(弁護士法人ながの法律事務所、さいたま市浦和区仲町1-12-1 カタヤマビル6階C、TEL 048-762-9250)が選任されている。負債総額は16億1,600万円内外。財務状況報告集会などの期日は11月11日午前11時。
昭和14年10月、(資)日本シルック工業所として創業、昭和22年2月に日本シルック工業(株)として設立。昭和36年4月に現商号に変更、ビニールレザーの本格的な増産に乗り出し、家具、かばん、雑貨、アコーディオンドア、非常時持出袋を製造。近年はインテリア商社などを主力販売先とする壁紙でも実績を残してきた。しかし、市況の悪化から業績は低調推移となり、平成29年4月には第一次中期3か年経営計画(以下中期計画)を策定するなど改善に取り組んできた。
しかし、中期計画の2期目にあたる平成30年12月期中には工場で火災が発生し、3カ月の間生産がストップするなどの影響で、最終損益▲5,027万円を計上。更に令和元年12月期中には中国などの廃プラスチック輸入規制導入による処理の費用負担増加に加えて、期首にはインフルエンザに社員20名近くが感染し生産に支障が生じたことで最終損益▲6,578万円と2期連続赤字決算となっていた。
令和2年12月期も中期計画を1年先延ばしし、量から質への方針に転換して利益確保に努めたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、4月時点で受注は前年同月の半分近くにまで落ち込み、その後も厳しい状況が続いていた。また、平成30年8月には取引金融機関が本社工場および代表者自宅マンションに設定していた根抵当権の元本を確定し債権譲渡するなど、金融支援態勢についても不安視されていた。
そのような中で一部の仕入れ先からは手形支払いから現金への変更要請を受けるなど対外信用は悪化。その後も金融機関への借入金返済猶予要請やスポンサー支援を模索するなどしたが、7月末の支払いのメドが立たず今回の措置に至った。
業種 | ビニールレザー製造 |
倒産形態 | 破産手続開始決定 |
所在地 | 埼玉県久喜市桜田5-2-1 |
設立 | 昭和22年2月 |
創業 | 昭和14年10月 |
従業員 | 62名 |
代表者 | 壽原 英樹 |
資本金 | 4,991万2,900円 |
年商 | 20億5,489万円(1/12) |
負債総額 | 16億1,600万円内外 |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
2020年05月14日
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