2019年11月20日 公開
東証2部の建材メーカーE社~連続赤字でGC疑義注記|特別情報
多額の資金を投じた佐倉工場の開設が大きく遅れた影響で業績は従来予想を大幅に下回り、令和2年3月期第2四半期決算でGCの疑義注記をすることとなった。木くずを材料とした建材ボード製造の大手で、もともとは製材所から発生する木材端材を原料にしていたが、収集する範囲が首都圏全般に及ぶと本社工場だけでは処理できず、千葉県佐倉市に4.4万平方メートルの土地を購入して第二工場を立ち上げることとなった。当初の計画で110億円の資金を投入して平成29年8月に生産を開始する予定であった。ところが、工場の建設は思いのほか難航し、同年10月に生産を開始したものの設計どおりの性能を発揮できないため、追加で資金の投入を続けてきた。同工場に対する投資額は公表されていないが、有価証券報告書によると年間の設備投資額は29年3月期で74億46百万円、30年3月期で76億82百万円、31年3月期で26億04百万円となっており、同工場建設前の年間投資額が3~5億円程度であったことを勘案すると当初計画を数十億円規模で上回り、資産売却で急場を凌いできた。ようやくフル生産に漕ぎつけたのは今年7月のことで、4-9月期の売上高は既存商品が堅調に推移したことから前年同期比18.3%増の35億41百万円となったものの、競争力のある新商品の投入が遅れたことから経常損益は▲11億75百万円(同▲15億67百万円)、最終損益も▲6億26百万円(同▲16億63百万円)となり、営業CFも▲12億89百万円(同7億54百万円)となったことから、GCの疑義注記を付けることになった。通期予想も・・・
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