2018年5月7日 公開
(株)ビバック、他1社|東京都品川区
【業種】 建機販売・レンタル
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 195億円内外(2社合計)
東京支社月例情報会(H30.1.18)、東京支社新春情報会(H30.2.7)および特別情報東京版(H30.1.31、H30.3.20)で既報の同社と関係会社の(株)ビバックレンタル(同所、登記上:仙台市宮城野区中野4-1-39、同代表、資本金1,000万円)は、5月7日に東京地裁より破産手続開始決定を受けた。破産管財人は高井 章光弁護士(高井法律事務所、東京都港区西新橋1-15-5 内幸町ケイズビル9階、TEL 03-3519-7800)が選任された。負債総額は、同社が債権者100名内外に対して185億円内外、(株)ビバックレンタルが10億円内外、2社合計で195億円内外が見込まれている。
平成16年5月設立の建設機械販売・レンタル業者。国内大手メーカー製のクレーン車を主力とした建設機械、トラック、ダンプなどを品ぞろえし、販売とレンタル事業を展開。後発企業ながら、代表の積極的な営業戦略が奏功し販路を拡大。東京本社以外に中部支店、東北支店を設置し、盛岡、秋田、いわきには営業所を開設して東日本大震災後の復興需要を取り込んできた。また、アメリカ、韓国、フィリピンには現地法人を設立して海外事業に参入し、業容の幅を広げた平成26年3月期売上高は129億4,200万円内外を計上していた。その後、東京オリンピックに向けて高まる建設機械の需要と、注力中の海外輸出事業を強化し平成29年3月期売上高はピークとなる192億3,900万円内外を計上するまで伸長していた。
しかし、平成29年3月期まで営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローともに3期連続で赤字を計上。以前からの借入金への依存度が高い経営と、建設機械への投資負担が重い体質により収益性は低調に推移。資金繰りが多忙となる一方で、親密取引先の(株)PROEARTH(平成29年12月27日付本情報号外で既報、神奈川県厚木市)が平成29年12月26日に東京地裁へ民事再生手続開始を申し立て(2月28日破産手続開始決定)たことで、子会社を含め8億円超(申立書ベース)の大口不良債権が発生。連鎖的な信用不安が懸念される中、秋田県大仙市の主力取引先、(有)大曲建機(1月30日付本情報号外で既報)も民事再生手続開始を申し立てたことによって、立て続けに不良債権が発生する事態となっていた。
その後、同社の信用は著しく低下し、2月以降は主力仕入れ先に対し毎月支払いをジャンプ要請するなど資金繰りは悪化。立て直しを目指し、3月ごろにかけて車両の売却を含めた返済計画などを関係先と協議してきたが、支えきれずに今回の事態に至った。
なお、関係会社の(株)ビバックレンタルは同社に連鎖して今回の措置となった。
業種 | 建機販売・レンタル |
倒産形態 | 破産手続開始決定 |
所在地 | 東京都品川区旗の台2-1-6 fffビル3階 |
設立 | 平成16年5月 |
創業 | 平成16年5月 |
従業員 | 30名 |
代表者 | 山田 泰之 |
資本金 | 1,000万円 |
年商 | 192億3,900万円内外(29/3) |
負債総額 | 195億円内外(2社合計) |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
2018年01月31日
2018年03月20日
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