2017年12月5日 公開
翔ジャパン(株)(かけるじゃぱん)|宮城県塩竈市
【業種】 水産物加工・販売
【倒産形態】 破産手続開始申立準備
【負債総額】
特別情報仙台版(H29.10.16)で既報。12月1日までに事業を停止した旨を本社前に貼り出し、事後処理を米谷 康、霜越 優の両弁護士(仙台さくら法律事務所、仙台市青葉区一番町1-4-30 さのやビル6階、TEL 022-227-7166)に一任して、破産手続開始申立の準備に入った。負債総額や債権者数は精査中。
元々「女川原子力発電所」がある宮城県牡鹿郡女川町で水産物の加工販売を行っていたが、東日本大震災により工場が壊滅的な被害を受けたことで、宮城県塩竈市内に本社工場を新設して事業を再開した。また、同じ港町である宮城県石巻市内にも加工工場を置いている。宮城県漁業(協)からの協力も取り付け、「国産養殖銀鮭・さんま」を原材料とした加工品の製造販売を主体に行い、この他、宮城県では「伊達のぎん」のブランド名で知られる銀鮭養殖も行っている。
設立後に初の通年決算となった平成25年8月期は、前期からの増収基調を引き継いだが、事業自体は採算に乗らず1億円超の赤字を計上し、債務超過に転落。以降は平成28年8月期まで黒字決算を継続するも債務超過を脱せず、苦しい展開が続いていた。また、業界自体の回復も遅れており、同業他社の倒産も発生するなど、今年に入り同社に対する状況は更に厳しくなり、取引を敬遠する動きも出ていた。
この状況の中、12月4日に11月末の支払いがなかったことを不審に思った取引先が代表への連絡を試みたところ、これも不通のため現地確認に赴いたことで事業停止が判明した。
弊社の取材では、11月末ごろより別の業者が重機などを搬出していたとの話もあり、事業停止をうすうす気付いていた取引先もあった模様で、取引先には社長の親族が関係しているところもあるとされている。
各所からの協力を取り付け、スポンサーからの資金も得ていた同社の倒産は、震災から6年超が経過しても回復に至らない業界があることを浮き彫りにした形となった。
業種 | 水産物加工・販売 |
倒産形態 | 破産手続開始申立準備 |
所在地 | 宮城県塩竈市中の島6-8 |
設立 | 平成23年10月 |
創業 | 平成23年9月 |
従業員 | 15名 |
代表者 | 鈴木 浩一 |
資本金 | 900万円 |
年商 | 10億6,482万円(28/8) |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
2017年10月16日
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