2017年6月7日 公開
ダイナテック(株)|長野県松本市
【業種】 金属表面処理加工
【倒産形態】 破産手続開始申立準備
【負債総額】 33億円内外
特別情報東京版(H27.2.4)で既報の同社は、6月5日に事業を停止し、事後
処理を三浦 守孝弁護士(三浦法律事務所、長野県松本市大手1-3-29、TEL
0263-39-2030)他1名に一任、破産手続開始申立の準備に入った。負債総額は
33億円内外。
昭和21年11月創業の老舗金属表面処理加工業者。従来は富士通関連企業の専
属外注製造業者として、電子・電気機器のメッキ加工など表面処理を行ってき
たが、平成2年1月に(株)中島電化工業所から現社名に変更すると、平成2年6月
には5億円内外を投じて松本工場を新設し、ドイツより大型真空蒸着装置を導
入し新部門をスタートした。
高い技術水準が評価され国内大手家電メーカーからの受注も増加していった。
平成16年には携帯電話向けカメラモジュールの電磁波シールド事業を主目的に
中国に現地法人を設立。平成20年3月期の売上高は41億7,700万円内外を上げて
いた。
しかし、リーマン・ショック後の経済情勢の悪化に加え、東日本大震災の影
響によるサプライチェーン問題、欧州経済不安に端を発した円高進行などによ
り、携帯電話やパソコンの売れ行きが急速に鈍化していった。中国における事
業も携帯端末の多様化や格安携帯の参入などから規模縮小を余儀なくされ、子
会社の達意通電子(天津)有限公司(中国・天津市)が平成26年12月15日に中
国の法律に基づき清算手続きを申し立て、同社自身も平成24年3月期以降、連
続赤字に悩まされていた。
海外生産から撤退し国内生産に特化したものの、中国進出に伴う多額の投資
や生産コストが膨らみ財務が悪化。新規分野の開拓にも努めてきたが、その後
も業績回復には至らず、平成27年3月期の売上高は6億6,600万円内外、平成28
年3月期は6億2,300万円内外にまで縮小していた。金融機関を含め取引先の支
援を受け資金繰りを辛うじて維持してきたが、受注回復のメドが立たず、事業
継続を断念した。
業種 | 金属表面処理加工 |
倒産形態 | 破産手続開始申立準備 |
所在地 | 長野県松本市和田5511-5 |
設立 | 昭和28年10月 |
創業 | 昭和21年11月 |
従業員 | 50名 |
代表者 | 中嶋 崇、他1名 |
資本金 | 9,999万円 |
年商 | 6億2,300万円内外(28/3) |
負債総額 | 33億円内外 |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
特別情報東京版(2015年2月4日)
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