2017年5月18日 公開

(株)石巻住宅資材センター｜宮城県石巻市

【業種】 木材加工
【倒産形態】 特別清算手続開始決定
【負債総額】 29億円内外

4月26日、静岡地裁浜松支部へ特別清算手続開始の申立を行い、5月8日に同地裁同支部より特別清算手続開始の決定を受けた。負債総額は29億円内外が見込まれている。

昭和47年7月に、元名証2部上場の建材商社であった天龍木材(株)（3月28日付本情報号外既報、浜松市東区）の100％出資子会社として、天龍木材(株)向けの木材加工を手掛けるために宮城県石巻市内にて設立したのが始まりで、平成12年3月には登記上本社を東京都に移転した。

震災前の平成22年3月期の売上高は14億5,279万円を計上し、その後の復興特需もあって以降は13億円内外の売り上げを維持していた。

しかし、特需の一服感も漂う中で資材や労務費が高騰し、平成27年3月期は1億4,373万円の赤字に終わり債務超過に転落。平成28年3月期は黒字決算としたものの、小額にとどまり回復は進まなかった。

1月には親会社の天龍木材(株)が、商号をＴＭ(株)に変更するとともに、新たに天龍木材(株)（静岡県磐田市）を設立し、3月に会社分割を行って新会社へ事業を移管して解散。3月31日には特別清算手続開始決定を受けた。

同社の売り上げも平成29年3月期には5億6,000万円内外と、前期の半分以下に落ち込んでいた中、4月17日には株主総会の決議により解散。その後、親会社に連鎖する形で今回の事態となった。