2017年4月5日 公開
(株)エヌ・ビー・ラボ|横浜市中区
【業種】 高齢者施設運営
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 32億円内外(28/9期末)
特別情報東京版(H28.6.30)ならびに東京支社夏期情報会(H28.8.4)にて既報。3月29日に東京地裁より破産手続開始決定を受けた。破産管財人は池内 稚利弁護士(光和総合法律事務所、東京都港区赤坂4-7-15、TEL 03-5562-2528)。負債総額は平成28年9月期末時点で32億円内外。
平成18年11月、前代表の清原 晃氏が神奈川県藤沢市にて創設した高齢者向け住宅運営で、このほか介護・医療事業コンサルも手がけて、平成23年に実施された増資では大手ベンチャーキャピタルなども引き受けに応じ、数年後の株式公開も視野に入れていた。全国に小規模ローコスト型のサービス付高齢者向け住宅(サ高住)「エルスリー」ブランドを展開し、平成21年6月に開設したエルスリー鳥取を皮切りに施設数はその後は70を超すなど積極的な事業展開で、平成27年9月期の売上高は33億円内外をあげていた。
しかし、入居一時金ゼロ、家賃は食事代込み月10万円という低価格モデルによる急激な施設数の増加に対し、運営するための人材確保が追いつかず採用コストが増大していた。人件費増加も重くのしかかり大幅な赤字を強いられ、債務超過に転落。平成25年末にかけて経営陣の異動も相次ぎ、平成28年2月末には創業者の清原氏も代表を辞任していた。平成28年6月に新代表に就任していた現代表が兼務していた親密先の(株)メディケアインベストメント(東京都千代田区)が診療報酬債権等の買い取りをおこなうために発行したナーシングケア債に(株)エヌ・ビー・ラボが深く関与するなか、社債の販売先である愛知県内の証券会社に対し、東海財務局が虚偽または誤解が生じるような表示を行っていたとして業務停止命令が下され、グループの実質資金調達ルートが断たれる事態となり、事業継続が危ぶまれていた。その後も平成28年8月には一部の訪問介護施設で介護報酬の不正請求が発覚し、指定事業所の取り消し処分を受けていた。
今年に入ると預金口座が債権者に差し押さえられ、支払い不能になっていた。入居者保護のため、施設ごとに複数の企業へ譲渡を行い、運営は引き継がれている。
業種 | 高齢者施設運営 |
倒産形態 | 破産手続開始決定 |
所在地 | 横浜市中区桜木町1-101-1 クロスゲート7階 |
設立 | 平成18年11月 |
創業 | 平成18年11月 |
代表者 | 池川 一臣 |
資本金 | 8,600万円 |
年商 | 33億円内外(27/9) |
負債総額 | 32億円内外(28/9期末) |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
2016年06月30日
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