2017年2月27日 公開
(株)エマルシェ|仙台市青葉区
【業種】 百貨店
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 31億円内外
特別情報仙台版、US情報仙台版、仙台支店情報会などで度々既報の同社は、2月27日に事業を停止し、仙台地裁へ破産手続開始申立を行い、同日破産手続開始決定を受けた。申立代理人は岩渕 健彦弁護士(エール法律事務所、仙台市青葉区一番町2-10-26、TEL 022-227-6167)他4名で、破産管財人は斉藤 睦男弁護士(ひろむ法律事務所、仙台市青葉区大町1-2-1、TEL 022-223-2905)他1名が選任されており、負債総額は31億円内外が見込まれている。
仙台市内では「さくら野百貨店」として高い知名度を誇っていたが、平成13年9月に当時の親会社であった(株)マイカル(大阪市中央区)の破綻を受けて民事再生手続開始申立を行い、平成17年4月にはグループを再編し東北管内に複数あった店舗の内、仙台店のみを同社が運営し、仙台店の建物管理を行うさくら野DEPT仙台合同会社(東京都中央区)を分社化。これ以外の店舗は旧・さくら野東北(株)(現・(株)さくら野百貨店、青森市)が管理することとなって、平成17年6月に再生手続が終結。平成22年8月に同社は現商号へと変更し、平成23年9月には同社経営陣で組織する持ち株会「エマルシェ・フェニックス・プロジェクト」を立ち上げMBOを実施した。
再生手続終結後の平成18年2月期は193億円超の売り上げとなり、債務免除益もあって高額の黒字計上となったが、以降は減収に歯止めが掛からない状況で、復興特需もカンフル剤にはならず、不採算から地主である地元不動産業者への家賃滞納の訴訟問題が頻発し、取引先への支払い遅れも恒常化していた。
それでも、人員削減、有名テナントの誘致を行い再生を模索していたが、業績の改善にはつながらず、平成28年4月には経営陣で組織する持ち株組織「エマルシェ・フェニックス・プロジェクト」から(株)東北リテールマネジメント(東京都港区)が株式を取得し、(株)東北リテールマネジメントが経営権を持つこととなった。しかし、その後も改善は進まず、ついに限界に達し今回の事態となった。
昨日(2月26日)まで営業を行い、客向けには告知なしの破産手続開始だったこともあり、本日(2月27日)の開店時間より入り口につめかけた常連客からは「あぶないとは聞いていたが」「昨日までは何のお知らせもなかったのに」と戸惑いを隠せない声が多数聞かれ、現場は騒然としていた。
なお、負債額には金融債務は含まれておらず、仕入れ先へは本日(2月27日)午前10時と午後1時より「TKPガーデンシティ仙台」(仙台市青葉区中央1-3-1 AER21階)にて説明会を開催した。
業種 | 百貨店 |
倒産形態 | 破産手続開始決定 |
所在地 | 仙台市青葉区中央1-9-33 |
設立 | 昭和53年3月 |
創業 | 昭和53年3月 |
従業員 | 40名 |
代表者 | 安藤 俊 |
資本金 | 1億円 |
年商 | 79億3,900万円内外(28/2) |
負債総額 | 31億円内外 |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
2015年08月20日
2015年08月07日
特別情報とは
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