2016年11月29日 公開
南部バス(株)|青森県八戸市
【業種】 一般旅客自動車運送
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 26億8,440万円内外
11月28日に東京地裁へ民事再生手続開始を申し立て、同日保全命令を受けた。申立代理人は高橋 修平弁護士(高橋修平法律事務所、東京都中央区銀座2-2-2 ヒューリック西銀座ビル6階、TEL 03-6903-3210)他5名で、9月末時点の負債総額は、債権者370名内外に対し26億8,440万円内外が見込まれている。
大正15年に五戸電気鉄道(株)として設立し、昭和6年にバス事業へ進出。昭和18年には青森県東南部の三八地域まで商圏を拡大。昭和23年には青森県八戸市内の路線を八戸市営バスへ分離。昭和44年には鉄道事業から撤退し、路線バス事業者となった。路線バス運営の他、高速バスや貸切バス、地域向けのコミュニティーバス事業も行うなど「地域の足」として知られ、130台余りの車両を保有して展開。
昭和45年には年間1,400万人を超える乗降客数があり、ピークとなる23億円内外の売り上げを計上していたが、以降は自家用車の普及や人口減少も影響し、平成12年以降の売り上げは20億円を割り込んだ。また、当時より不採算路線や設備投資などが収益を圧迫しており、この対応が後手に回ったことで赤字決算を余儀なくされ、直近期の売り上げはピーク時の半分内外まで減少し、年間乗降客数も400万人を割り込んでいた。この影響で資金繰りがひっ迫し、10年内外前から退職金が未払いとなっており、未払いとなっていた金額は12億7,000万円内外、人数は280人内外に上っていた。
今後は、「南部バス」の名称を残し事業を継続しながら再建を図っていくとしており、公共交通事業再生に実績のある「(株)みちのりホールディングス」(東京都千代田区)傘下で、高速バスを共同運行する岩手県北自動車(株)(盛岡市)へ事業譲渡する予定で、岩手県北自動車(株)側では前向きに検討していると発表している。なお、12月1日には八戸市内で債権者への説明会を予定している。
業種 | 一般旅客自動車運送 |
倒産形態 | 民事再生手続開始申立 |
所在地 | 青森県八戸市是川字二ツ星6-79 |
設立 | 大正15年2月 |
創業 | 大正15年2月 |
従業員 | 249名 |
代表者 | 佐藤 力 |
資本金 | 4億5,000万円 |
年商 | 14億0,800万円内外(28/3) |
負債総額 | 26億8,440万円内外 |