2015年12月15日 公開
(株)コマレオ|山形県米沢市
【業種】 ガソリンスタンド経営、総合レジャー
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 39億円内外
特別情報仙台版(H24.12.20、H25.10.18、H26.9.19、H27.7.22、H27.10.9)、US情報仙台版、仙台支社情報会などで複数回既報の当社は、12月14日付で山形地裁へ民事再生手続開始を申し立て、同日監督命令を受けた。申立代理人は菅野 修弁護士(晩翠法律事務所、仙台市青葉区大町1-2-16、TEL 022-215-6611)他3名。監督委員は粕谷 真生弁護士(城西町法律事務所、山形市城西町4-14-35、TEL 023-664-2851)が選任されている。負債総額は債権者223名に対し39億円内外が見込まれている。
昭和31年9月に創業者の駒形 弘氏によって個人創業、昭和31年12月に(有)駒形石油店として設立したのが始まりとされ、ガソリンスタンド経営などによる石油製品の販売を開始。その後、駒形興業(株)に改組し、前妻の息子である駒形 吉弘氏が社長となり、ホームセンターやパチンコ店の経営もあわせて行うなど経営を多角化。
しかし、創業者の死亡に伴い前妻、後妻間で相続などの問題が発生し、内部不和が表面化。これに伴い、第三者が乗っ取りに近い形で駒形興業(株)の実権を握ったことで、ガソリンスタンドとパチンコ店を担当する(株)コマ(山形県米沢市)、ホームセンターを担当する(株)レオ(福島市)を設立して対抗した。
平成2年に駒形興業(株)の株式を2億6,000万円内外で(株)コマと(株)レオが買い取る形で和解。平成4年2月に駒形興業(株)を存続会社として3社の合併を行い、現商号へ変更した経緯がある。
主力のガソリンスタンド経営も、内紛問題から出光興産(株)が出荷停止し、仕入れを別会社へ移行したが、その後、属していたグループから一方的に独立したこともあり、以後は独自仕入れによるノンブランド店舗による経営を行ってきた。平成6年ごろより新潟県上越市にも店舗を開設するなど商圏も拡大し、業務面もカラオケ店や飲食店の経営も開始するとともに、平成7年12月には福島市に20億円内外を投じて複合レジャー施設「コマレオプラザ」を新築。平成14年2月期にはピークとなる94億7,900万円内外を計上。山形県下大手グループへ成長した。
しかし、前社長の駒形 吉弘氏のワンマン経営による過大な設備投資や、新業種への進出も軌道には乗らず、設備投資による資金負担も増大。この頃よりリスケや手形のジャンプなども発生。これが現在まで続いている他、財務の不透明さから撤退する金融機関も発生した。
東日本大震災による特需の恩恵もほとんど見られず、ここ10年はほとんど赤字の状況で、平成26年2月期の1億円を超える高額赤字でついに債務超過へ転落した。また、業績悪化の中で、カラオケ業務を行いながら、著作権料を払っていなかったことによる「著作物使用料等請求事件」として、7,700万円余りを請求される訴訟ざたとなり、この裁判の先行きも注目されていた。
直近の平成27年2月期も回復がほとんど見られず赤字決算に終わったことで、関係者と不採算業務や店舗の統廃合を検討したものの具体化には至らず、3月には、融資を受けていた金融機関が債権回収会社に債権を譲渡し、同社が銀行口座を差し押さえたことで資金決済に支障を来し、今回の事態となった。
会社側は自社ホームページ上で、「民事再生手続開始の申立てについて」として経緯を掲載。なお、10月24日付で社長も交代していた。
業種 | ガソリンスタンド経営、総合レジャー |
倒産形態 | 民事再生手続開始申立 |
所在地 | 山形県米沢市金池2-1-21 |
設立 | 昭和31年12月 |
創業 | 昭和31年9月 |
従業員 | 105名 |
代表者 | 後藤 秋信 |
資本金 | 4,999万2,500円 |
年商 | 63億0,976万円(27/2) |
負債総額 | 39億円内外 |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
2015年10月09日
2015年07月22日
2014年09月19日
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