2015年8月10日 公開
いわて森のトレー生産(協)|岩手県久慈市
【業種】 木製トレー製造
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 27億8,750万円内外
債権者の久慈市(岩手県)より破産手続開始を申し立てられていた当組合は、7月29日までに盛岡地裁より破産手続開始決定を受けていたことが判明した。破産管財人には山崎 哲雄弁護士(南部富士法律事務所、盛岡市大通1-6-19 大通ビル3階、TEL 019-613-7178)が選任されており、負債総額は債権者10名内外に対し27億8,750万円内外が見込まれている。
岩手林材(株)(岡野 朝雄代表)からの地元のスギ、アカマツなどの間伐材を利用した木製トレーの生産を目的として、地元の製材業者からの出資により設立し、久慈市を通して国の補助金を受けて操業を開始。環境問題に配慮する事業内容ということや、地元への新たな雇用を生み出せるとして鳴り物入りで事業を開始した。
ところが、進化しつつあった発泡スチロール製品との競合に加え、生産ラインの不備により採算ベースに乗らず、設立から3年後の平成14年6月には事業を停止。その後、生産ラインを製造した機械メーカーに対し損害賠償を請求したものの、敗訴し資金繰りは更にひっ迫。事実上破綻状態となり、先行きの事業継続も見込めないことから、平成15年8月には全従業員を解雇していた。
しかし、国や岩手県から受けていた工場建設費用などの補助金13億円余りの返還命令が出ており、同組合が事実上破綻しているため返還が見込めず、申立窓口の久慈市が国などから15億3,000万円余りの代理返還を求められていた。この債権消滅の時効が平成28年2月に迫っていたことから、今回の措置となった。
なお、国補助金返還問題では岩手県と久慈市が組合に代わって返還を終えている。
業種 | 木製トレー製造 |
倒産形態 | 破産手続開始決定 |
所在地 | 岩手県久慈市長内町第35地割123-19 |
設立 | 平成11年1月 |
代表者 | 代表理事 岡野 朝雄 |
資本金 | 出資総額 1億0,800万円 |
負債総額 | 27億8,750万円内外 |