2015年4月30日 公開
(株)ぶなの森玉川温泉|秋田県仙北市
【業種】 旅館
【倒産形態】 民事再生手続開始決定
【負債総額】 20億円内外
4月20日、秋田地裁へ民事再生手続開始を申し立て、同日同地裁より民事再生手続開始の決定を受けたことが4月28日までに判明した。なお、監督委員は加藤 謙弁護士(加藤法律事務所、秋田市川尻総社町6-3、TEL 018-823-5271)が選任されている。なお、営業は継続しており、負債総額は20億円内外が見込まれている。
平成10年4月に設立したが、設立者は平成13年9月に東京地検特捜部より、同氏が経営する別会社において融資保証詐欺容疑で逮捕された経緯がある人物。現在、同氏との関わりは不明だが、現役員の大半が埼玉県在住で、大株主は当社代表が社長を務める(株)ワムス(埼玉県鴻巣市、介護ショップ)となっており、同社の本社も当社の営業所となっている。
皮膚病や神経痛など数多くの病気に効能がある湯治温泉として全国に名高い玉川温泉の源泉を使い、平成16年5月には温泉旅館(客室103室)「湯治館そよ風」を開業。長期滞在の県外客をターゲットに、貸し切り風呂や健康相談所などの設備を充実させ、平成18年12月期は7億円台の売上高を計上していた。
しかし、平成23年3月に発生した東日本大震災により、東北地方への観光客が激減。当社もその影響を大きく受け、平成23年12月期の売上高は3億円台にまで落ち込んだ。更に、平成24年2月に発生した玉川温泉雪崩事故により、3名の死亡者が発生。これも影響して近年の売上高は減少して2億円台で推移。大幅減収により赤字体質へと陥ったが、この改善を図ることが出来ず、今回の措置となった。
なお、岩盤浴場で全国に知られる玉川温泉や新玉川温泉とは別の宿泊施設だが、回復途上にある東北の観光業界への影響が懸念されている。
業種 | 旅館 |
倒産形態 | 民事再生手続開始決定 |
所在地 | 秋田県仙北市田沢湖玉川字渋黒沢2番地先 |
設立 | 平成10年4月 |
代表者 | 武村 重光 |
資本金 | 6,898万円 |
年商 | 2億円内外(26/12) |
負債総額 | 20億円内外 |