2015年3月19日 公開
山形中央開発(株)、他2社|山形市
【業種】 ビル管理、貸店舗
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 37億9,900万円内外(3社合計)
当社及び関連会社(株)七日町パーキングプラザ(同所、同代表)と(株)マリエル(同所、同代表)の3社は、3月9日に山形地裁へ破産手続開始を申し立て、同日同地裁より破産手続開始決定を受けた。申立代理人は原 大二郎弁護士(清水直法律事務所、東京都中央区八重洲2-2-12、TEL 03-5202-0585)他1名、破産管財人は田中 暁弁護士(弁護士法人あかつき佐藤欣哉法律事務所、山形市相生町5-25、TEL 023-632-2070)が選任されている。負債総額は、当社が28億3,900万円内外、(株)七日町パーキングプラザが7億6,600万円内外、(株)マリエルが1億9,400万円内外、3社合計で37億9,900万円内外が見込まれている。
当社は、江戸亨保年間に創業したという地場最古参クラスの木材商、斎野五兵衛商店のビル管理部門として設立。山形市中心部の七日町商店街にある商業ビル「セブンプラザ」「ARC」の運営管理を行っていた。若年層の女性向けテナントを多く誘致したこともあって流行発信地としての知名度は高まり、ピークとなる平成16年12月期には3億円近い売り上げを計上していた。
しかし、市内の大学生などが仙台市内に住む傾向が強くなったことや、大手の郊外型大規模店舗進出により客足は減少。これによる不振から、テナントの流出が止まらず、平成25年12月期の売り上げは半減していた。そのため、バブル期に購入した高額の本社不動産取得費用の返済が滞り、平成26年9月に本社不動産売却による債務圧縮を実施し、事業を停止していた。
関連会社の(株)七日町パーキングプラザは、前述の「セブンプラザ」に隣接した8階建ての立体駐車場を運営し、平成15年6月期には2億円強の売り上げを上げたが、買い物客の減少が深刻化し売り上げは半減。当社に連鎖する形で、事業を停止した。
同じく関連会社の(株)マリエルは、当社が運営管理していた「セブンプラザ」内で婦人服及び雑貨小売りを行い、ピークとなる平成14年12月期には7億円内外の売り上げがあったが、消費者の減少によって、平成25年12月期の売り上げは1億円強と激減し赤字基調で推移、同じく事業を停止していた。
当社を含めたグループの元である(株)斎野五兵衛商店は、この「セブンプラザ」がある山形市七日町で古くは木材商として知られており、昭和21年6月に改組。その後、山形市の流通センター内に本社を移転していたが、同社も休業状態にある。また、創業は享保年間という老舗で、代々社長は社長就任と共に「五兵衛」へと改名することが慣例化しており、現代表も平成2年1月に代表職と名跡を受け継いでいる。
「セブンプラザ」といえば、山形市内で知らないものはいないほどの知名度がある商業施設だが、流行に左右されるだけに先手先手の営業展開が必要だったといわれている。また、不動産の取得がバブル期だったことで、相当な割高購入になったことも致命傷だった。
業種 | ビル管理、貸店舗 |
倒産形態 | 破産手続開始決定 |
所在地 | 山形市七日町2-7-2 |
設立 | 昭和48年11月 |
代表者 | 齋野 五兵衛 |
資本金 | 1,920万円 |
負債総額 | 37億9,900万円内外(3社合計) |