2015年1月29日 公開
スカイマーク(株)|東京都大田区
【業種】 空運
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 710億8,800万円内外
特別情報東京版(H26.8.5、H27.1.6)及び東京支社夏期情報会(H26.8)他で既報の当社は1月28日夜、東京地裁に民事再生手続開始を申し立てた。申立代理人は佐藤 明夫弁護士(東京都港区北青山3-6-7、TEL 03-5468-7860)他9名で、監督委員は多比羅 誠弁護士(東京都中央区銀座8-9-11、TEL 03-3573-1578)が選任されている。負債総額は710億8,800万円内外。
平成8年11月、スカイマークエアラインズ(株)の商号で設立した国内3位の航空会社で平成18年10月に現商号へ変更した。
規制緩和による新規参入航空会社第1号として平成10年7月に定期航空運送事業免許を取得し、平成10年9月に羽田-福岡線第1便が就航した。
これを皮切りに路線を増やし、現在は羽田・札幌・仙台・茨城・名古屋・神戸・米子・福岡・長崎・鹿児島・那覇・宮古・石垣間の運航を手掛けている。平成12年5月、東証マザーズに上場、平成25年11月に東証1部へ市場を変更した。
平成26年3月期の事業収益(非連結)は859億7,500万円内外を計上していたが18億4,500万円内外の当期赤字を計上していた上、LCC(格安航空会社)参入による競合激化、継続的な円安による燃料費高騰、「A330」機体取得の初期費用増加などを受けて経営が悪化した。
加えて、平成23年に欧州エアバス社と購入契約を結んだ超大型旅客機「A380」6機(1,915億円)について、足元の業績悪化により資金調達のメドがたたなくなり、平成26年春に6機中4機を無期限の延期、残り2機は納入時期の半年から1年の延期をエアバス社に要請し、平成26年4月期限の前払い金8億円が債務不履行(デフォルト)状態となっていた。平成26年7月に契約が解除され、7億ドル(830億円内外)もの違約金請求を受ける事態に。平成27年3月期第2四半期決算の赤字は57億円内外に上り、会計監査人より継続企業の前提に疑義がある旨の付記がなされた。
この間、違約金の減額交渉や余剰機材などの売却、不採算路線の見直し、増資検討など業況改善策に努めてきたが自主再建を断念し、今回の法的整理となった。今後は独立系投資会社のインテグラル(株)(東京都千代田区)より支援を受けて再建を図る。
また、1月28日付で西久保 愼一社長は取締役を含めて辞任。後任の代表取締役社長に有森 正和取締役が就任し、井手 隆司取締役会長が代表取締役会長に就任した。
なお、上場企業の破綻は平成25年8月30日に破産手続開始を申し立てたワールド・ロジ(株)(ジャスダック上場、大阪市住之江区)以来となる。
業種 | 空運 |
倒産形態 | 民事再生手続開始申立 |
所在地 | 東京都大田区羽田空港3-5-7 |
設立 | 平成8年11月 |
創業 | 平成8年11月 |
従業員 | 2,209名 |
代表者 | 有森 正和 |
資本金 | 141億8,673万3,442円 |
年商 | 859億7,500万円内外(26/3) |
負債総額 | 710億8,800万円内外 |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
2015年01月06日
2014年08月05日
特別情報とは
「倒産してからでは遅い」という声をよく聞きます。
たしかに与信管理や審査では事前の兆候について社内外からの幅広い情報収集は不可欠ですが、現実にはなかなか容易ではありません。
実は小社の「特別情報」は、独自の取材ルートと確かな実績で長年にわたり金融機関・総合商社をはじめとする審査のプロたちから一目置かれています。
審査マンの心強いパートナーとして、「特別情報」のご活用をお勧めします。
詳しくはお気軽にお問合せください。