2015年1月21日 公開
(株)湯郷グランドホテル|岡山県美作市
【業種】 温泉旅館経営
【倒産形態】 民事再生手続開始申立
【負債総額】 14億5,800万円内外
1月20日、岡山地裁に対して民事再生手続開始を申し立て、同日付で保全命令及び監督命令を受けた。申立代理人は加藤 寛史弁護士(阿部・井窪・片山法律事務所、東京都中央区八重洲2-8-7 福岡ビル9階、TEL 03-3273-2600)他3名が受任、監督委員は松井 健二弁護士(大林・松井法律事務所、岡山市北区蕃山町3-7 両備蕃山町ビル4階、TEL 086-221-0221)が選任されている。負債総額は14億5,800万円内外に上る見通し。
和風温泉旅館「湯郷グランドホテル」及びホテル「ポピースプリングスリゾート&スパ」を運営する企業。両施設とも、美作三湯の一つである湯郷温泉街に位置し知名度を有する。
もともと、湯郷グランドホテルの運営は旧・(株)湯郷グランドホテル(岡山県美作市湯郷581-2)が行い、ポピースプリングスリゾート&スパは(株)神戸館(岡山県美作市湯郷538-1)が運営していた。
しかし、平成21年8月に当社を設立し、平成22年2月には、旧・(株)湯郷グランドホテル及び(株)神戸館の事業を当社に承継する会社分割を実施。事業がなくなった両社は平成22年9月に、旧・(株)湯郷グランドホテルが(株)スバル、(株)神戸館が(株)ススキへとそれぞれ商号変更を行い平成23年1月、両社とも岡山地裁津山支部より特別清算手続開始決定を受け、2社合計11億円内外の負債総額を抱え倒産した。
そして、新たなスタートを切り、平成23年7月期には売上高12億円内外を計上したが、集客競争の激化により、宿泊価格が低下傾向をたどり、収益面は厳しさを増していたのが実情。年商を上回る借入金が資金面を圧迫する中、採算割れを余儀なくされ、財務面は債務超過に陥っていた。
取引金融機関に対して返済条件変更などを要請する一方で、人件費削減や内部コストの削減に注力していたが、業況改善には至らず、平成26年7月期には売上高が9億3,500万円内外まで減収となり最終赤字に。自力での再建を断念し、この度の法的措置を選択した。なお、今後は(株)ジェイ・ウィル・パートナーズなどの支援を受けて再生を目指す。
業種 | 温泉旅館経営 |
倒産形態 | 民事再生手続開始申立 |
所在地 | 岡山県美作市湯郷592-3 |
設立 | 平成21年8月 |
代表者 | 峯平 晃行 |
資本金 | 1,000万円 |
年商 | 9億3,500万円内外(26/7) |
負債総額 | 14億5,800万円内外 |