2013年10月16日 公開
フーセンウサギ(株)|大阪市
【業種】 ベビー・子供服製造
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 30億円内外
特別情報大阪版(H23.7.20)、繊維情報(H23.7.25)他で既報の当社は、10月15日付で事業を停止し、大阪地裁へ破産手続開始申立を行い、同日、同地裁より破産手続開始決定を受けた。申立代理人は上甲 悌二弁護士(弁護士法人淀屋橋・山上合同、大阪市中央区北浜3-6-13 日土地淀屋橋ビル6階、TEL 06-6202-4776)他4名。当社は、大正10年創業、昭和26年7月に渡辺開発(株)として法人改組後、平成11年3月に現商号に変更。子供服業界では古参業者として知名度を有していた。自社ブランドとしては「CELEC(セレク)」「Richesse(リシェス)」などの他、ライセンスブランドとしては「ナイキ」や「リーバイスブランド」等の企画製造も手掛け、百貨店・量販店筋に営業基盤を確立、ピーク時の平成16年2月期には売上高190億円内外を計上していたが、その後、少子化等の影響や長引く業界環境の悪化もあり、数十億円単位の赤字を計上するなど業績不振に陥っていた。平成18年5月以降数度にわたり、みずほ証券系投資ファンドである、ポラリス・キャピタル・グループ(株)が運営する第一号投資有限責任組合への第三者割当増資を実施、創業者一族保有株式を譲渡、同ファンドの100%子会社になるとともに、平成18年7月には代表変更を実施するなど本格的な経営再建をスタートした。その後は旧・本社不動産(大阪市西区)を売却し13億円内外の益出しや海外を含めた事業法人の縮小、国内事業所の整理を行うとともに、それに伴う人員のリストラ等にもメスを入れ経営効率化を目指してきた。一方、資金運営についても、当社からは「既存行からの調達が難しいため、平成23年4月には(株)ゴードン・ブラザーズ・ジャパンが動産譲渡登記、更に6月には東京スター銀行が債権譲渡するなど多様化している」と聞かれたが、それぞれの調達額は2億~3億円程度に限定されるなど厳しい側面もうかがええていた。更に肝心の業績面の立て直しが進まず、平成25年2月期までの10年間で平成23年2月期の黒字化を除き赤字計上となるなど、再建の道筋が見えない状況が長期化するなど関係筋からも先行きを危惧する声も出始めていた。今期平成26年2月期に入り、上述の事業・資金支援先からの今後の支援についての話し合いについても難しい情勢へと変化し始めたことから、本業での取引先に対しての支払い面でのジャンプ要請を実施する事態となるなど、対外信用面は急速に悪化する結果となった。打開策として何とか給与カットなどでしのいできたが、直近では給与遅配も発生するなど、再建に尽力してきた従業員の士気も低下し、今後の見通しは事業・資金面ともに立たなくなり民事再生手続きによる再建ではなく、すでに破産手続開始の選択肢しか残っておらず、今回の事態となった。なお、負債総額は弁護士によると現時点で30億円内外、そのうち金融債務は10億円内外、労働債務2億数千万円内外、税金滞納分を除いた金額が一般債権者分の模様。
業種 | ベビー・子供服製造 |
倒産形態 | 破産手続開始決定 |
所在地 | 大阪市中央区南船場4-11-28 |
設立 | 昭和26年7月 |
創業 | 大正10年 |
従業員 | 100名 |
代表者 | 植月 伸悟、他1名 |
資本金 | 5億5,379万7,850円 |
年商 | 62億1,300万円内外(25/2) |
負債総額 | 30億円内外 |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
2011年7月20日
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