2014年5月8日 公開
(株)曽束(そつか)|東京都台東区
【業種】 非鉄金属加工・卸
【倒産形態】 破産手続開始決定
【負債総額】 30億円内外(26/2月末)
特別情報東京版(H26.4.8、H26.4.11)で既報の当社は、5月2日付で東京地裁より破産手続開始決定を受けた。破産管財人には上田 栄治弁護士(木挽町総合法律事務所、東京都中央区銀座6-12-13、TEL 03-6228-5470)が任命されている。負債総額は2月末時点で30億円内外とみられるが、今後、変動することが考えられる。昭和2年9月に曽束時雄商店として個人創業した老舗伸銅品商社。昭和11年に(資)曽束商店として法人化、平成19年に株式会社へと再度組織変更すると同時に現商号とした。この間の昭和62年12月には、創業者の孫にあたる曽束 良子氏が3代目として就任。加工しやすくさびない特性をもつ黄銅を中心とした各種非鉄金属材料を取り扱い、金属部品メーカーなどを得意先に、ピーク時の平成19年11月期には当時の銅価格の上昇もあり年商63億7,500万円内外を上げていた。しかし、リーマン・ショックの影響でエンドユーザーの自動車メーカーが不況に陥った他、銅価格の急落で平成21年11月期の年商は27億4,733万円にまで落ち込み、2億4,205万円もの最終赤字に転落。その後、電機関連受注が回復し黒字に転換。平成23年3月には野田事業所(千葉県野田市)を新設し立体自動倉庫などを導入し自社工場を稼働させ、平成24年11月期の年商は34億4,011万円を上げていたが、銅価格の変動に関わらずメーカーから毎年一定量を仕入れることが業界内では一種の決まり事となっていたこともあり、時には赤字覚悟での販売を強いられていた。こうした中、3月31日付で曽束社長が辞任、取締役2名が解任。同日付で会計事務所やコンサル会社を介して再建を依頼していた人物が突如として新社長に就任することとなった。しかし、新社長の人物評などに不信感を抱いた社員からそろって休暇願が提出され、就任早々実質的な営業停止状態となり、4月1日以降取引先への事前通知もないまま本社事務所は施錠されたままとなっていた。また、4月に入るとブローカーを通じて複数の市中金融へ、当社の大量回収手形の割引打診が散見されるようになっていた。4月8日付で債権者である取引先より破産手続開始を申し立てられる一方で、当社は4月15日開催の株主総会で解散を決議し特別清算手続きによる債務整理を進めようとしていた。5月7日現在、破産管財人は新社長となった小池氏との連絡がとれない状態。
業種 | 非鉄金属加工・卸 |
倒産形態 | 破産手続開始決定 |
所在地 | 東京都台東区東上野4-10-11 |
設立 | 昭和11年1月 |
創業 | 昭和2年9月 |
代表者 | 代表清算人 小池 裕幸 |
資本金 | 1億6,000万円 |
年商 | 35億7,400万円内外(25/11) |
負債総額 | 30億円内外(26/2月末) |
特別情報掲載
特別情報本文に掲載された日付です。
2014年4月11日
2014年4月8日
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